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  4. 76年のものづくりに、デジタルの推進力を。伝統と革新をつなぐ日本化成のDX第1歩を読み解く
制作事例 お客様インタビュー

日本化成株式会社 様   

創業76年を迎える湿式建材メーカーの日本化成株式会社。左官・タイル・防水・仕上工事などの分野で長年にわたり業界をリードしてきた同社は、時代の変化に合わせて事業のデジタル化を本格的に推進しています。その第一歩として着手したのが、自社サイトの全面リニューアル。SiteMiraiZを導入し、営業とマーケティングをつなぐDXの基盤を構築しました。BtoB企業のDX推進を支える“Webを動かす力”をどう育てていったのか。日本化成株式会社に、リニューアルに込めた思いと今後の展望を伺いました。

日本化成株式会社   

URL https://www.nihonkasei.co.jp/
導入サービス SiteMiraiZ
サイトカテゴリ サービスサイト

今回お話を伺った方

日本化成株式会社 杉浦様、千葉様

目的

・自社サイトをDX推進の基盤として再構築し、営業とマーケティングの連携を強化

・「どう売るか」を仕組み化し、重点顧客開発(SFA)と需要創出(Web/MA)の両輪を回す

・将来的な会員機能・EC展開に対応できるHP基盤を整備し、内製化と拡張性を両立する

課題

・一部企業からアクセスできないなどセキュリティ面に課題があった

・製品ページが1ページ構成で分析ができず、マーケティングKPIの設定や効果検証が困難だった

・講習会・ライセンス更新・顧客管理をExcelや外部ツールで分散管理しており、営業と連携できなかった

  効果

・表示回数が約1.5万回/月から10万回/月へ、資料ダウンロード数も約1,000件から3,000件へ増加

・製品別フォームで誰が・いつ・どの資料をDLしたかを可視化し、営業30名へ日次共有が可能に

・検索・サジェスト・Webカタログ導線の改善により、使いやすく成果につながるサイトを実現


整えるだけでは、DXは進まない。“動かすWeb”を実現したSiteMiraiZという選択

日本化成株式会社の事業内容について教えてください。

1948年の創業以来、日本化成株式会社は左官・タイル・防水・仕上工事材料などの湿式建材を製造・販売し、建設業界の発展を支えてきました。70年以上にわたり現場の課題に寄り添いながら、速乾性や施工性、耐久性を追求した高品質な建材を提供し続け、確かな技術と信頼を築いてきた老舗メーカーです。

現在は、建設業界全体で人手不足や工期短縮への対応が求められる中、作業効率化を実現する速硬型セルフレベリング材などの省人化製品や、リニューアル・補修・防水分野に対応する製品群を強化。従来の“モノづくり”の枠を超えて、顧客や市場の変化に即応する“課題解決型メーカー”への進化を進めています。

こうした事業変革の流れの中で、日本化成はものづくりの力に加え、営業・マーケティング・デジタルを三位一体で捉えた企業経営へと舵を切りました。

“どう売るか”を仕組み化し、営業とマーケティングをつなぐDX戦略

日本化成では、2025年度からの中期経営計画において「創って(開発)・作って(生産)・売る(販売)」という企業活動の再構築を掲げています。その中でも特に注力しているのが、営業とマーケティングを一体化させた“どう売るか”の仕組みづくりです。

これまでのように経験や人脈に頼る営業活動だけでなく、データを基盤とした持続的な顧客開発を実現するために、SFA(営業支援システム)による重点顧客開発と、Webを中心としたデジタルマーケティングによる需要創出を両輪として推進。リアルとデジタルの融合によって、営業効率と顧客体験の向上を同時に目指しています。

この戦略の中で、Webサイトは単なる情報発信の場ではなく、DX推進の“核”として営業とマーケティングをつなぐ基盤に位置づけられています。製品情報の検索性やリードデータの精度向上に加え、デジタル上の行動データを営業現場に共有し、即時に活用できる体制を構築しました。

WebをDXの起点に、属人的営業からの脱却を目指したサイト再構築

私たちがWebサイトのリニューアルに踏み切ったのは、単なるデザイン刷新や利便性向上のためではありません。その背景には、「自社サイトをDX推進の起点に据える」という明確な経営方針がありました。

従来の日本化成では、営業活動や販促が属人的になりがちで、マーケティングデータを活用した営業戦略の立案や顧客分析は十分に行えていませんでした。特に旧サイトはページ構造がシンプルで、製品別の閲覧動向や資料ダウンロード履歴が把握できず、マーケティングKPIを設定することすら困難な状態でした。また、セキュリティ要件を満たしておらず、一部の大手企業からはアクセスできないなど、信頼性の面でも改善が急務でした。

さらに、講習会やライセンス更新といった顧客接点の仕組みも、Excelや外部フォームなど複数ツールに分散しており、管理の煩雑さが課題となっていました。これらの課題を解決し、営業とマーケティングの情報を一元化し、リードを正確に追跡できる仕組みを作ることがリニューアルの目的でした。

安心と拡張性を備えたDX基盤としてSiteMiraiZを採用した理由

最初に複数のCMSやベンダーを比較した中で、最も印象に残ったのがエートゥジェイさんの提案姿勢でした。他社の多くが「自社ツールに合わせてください」という前提で話を進めるのに対して、エートゥジェイさんは私たちの事業内容や現状の課題を丁寧に理解しようとしてくれました。提案の前段階からしっかりヒアリングの時間を取っていただき、「日本化成の立場に立って考える」という姿勢が伝わってきました。

また、レスポンスの速さにも驚きました。資料請求をした数分後にお電話をいただき、そこからアポイント、提案までが非常にスムーズに進んでいったんです。短い期間で成果を出す必要があった私たちにとって、このスピード感はとても心強いものでした。

機能面では、国産CMSである安心感や高いセキュリティ水準、そして将来的に会員機能やEC機能へ拡張できる点が決め手でした。CMSを“導入して終わり”ではなく、“自分たちで運用しながら育てていける”という点が、これからのDX推進に欠かせないと感じました。

最終的に、「ツールを売る会社」ではなく「一緒に事業を育ててくれるパートナー」であると確信できたことが、SiteMiraiZを選んだ一番の理由です。

スピードと一体感で駆け抜けた4か月。AtoJのワンストップ支援

今回のリニューアルは、限られた期間の中で進める必要がありました。実質4か月という短期間で公開を実現できたのは、AtoJさんのワンストップ支援によるところが大きいと感じています。企画から設計、制作、運用までを一貫して支援していただけたことで、スケジュール調整や意思決定のスピードが格段に上がりました。

特に印象に残っているのは、初期段階から行っていただいた「壁打ち」の密度です。自分たちがうまく言語化できない課題やイメージに対しても、AtoJさんが丁寧にヒアリングしながら整理してくれる。その中で「それはこういうことですよね」と解像度を上げてもらえるやり取りがとても助けになりました。

また、課題管理の面でも、Googleスプレッドシートで共有していたタスクを更新すると、すぐにフィードバックが返ってくるスピード感がありました。やり取りが止まらないことで、プロジェクト全体が常に動いている感覚がありましたね。

社内的にも、AtoJさんの提案資料やコンテンツ構成案をそのまま稟議資料として活用できたのは大きかったです。経営層に対して「この構成なら日本化成の未来が見える」と説明でき、承認までが非常にスムーズでした。結果として、社内外が一体となってリニューアルを推進できたと感じています。

PV6倍・DL3倍を実現し、Webが営業の起点として成果を生み出す仕組みへと変化

SiteMiraiZ導入後は、サイトの役割が「見られる場所」から「成果を生み出す仕組み」へと大きく変わりました。

表示回数(GA4ベース)は、以前の平均が月15,000回ほどだったのに対し、現在は毎月100,000回を超える水準で推移しています。リニューアル時に設定したKPIが50,000回でしたので、すでに当初の目標を大きく上回る成果になっています。

資料ダウンロード件数も、1,000件/月から3,000件/月へと約3倍に増加しました。 これらのデータは、営業部門約30名に毎日共有されており、Webで得られたリード情報が新たな商談機会を生み出す流れができています。「誰が・どの製品に・いつ興味を持ったのか」が明確にわかるようになったことで、営業とマーケティングの連携が格段にスムーズになりました。

また、こうした成果によって社内のデジタル活用意識が大きく変化したのも実感しています。これまでは感覚的に動いていた営業活動が、Webデータを基にしたKPI管理に変わり、経営会議でも「Attention(表示回数)」「Interest(イベント数)」「Action(資料DL数)」といったフレームで毎月の成果を確認するようになりました。

Webが単なる情報発信の場ではなく、“営業を動かすDXの起点”として機能し始めたことが、最大の変化だと感じています。

Webを“育てる”ように進化させながら、DXの深化と事業成長を目指す

まずはSiteMiraiZの会員グループ機能を活用して、グループ別のメルマガ配信を毎月継続して実施するようになり、更にWebリニューアル公開後4か月で会員限定ページの公開を成し遂げました。次のステップとして、ランク機能を活用してライセンス会員限定ページの公開を控えており、Web上での会員体験をさらに充実させていきたいと考えています。

また、会員機能の運用が軌道に乗った後は、ECサイトの構築にも取り組む予定です。Webサイトを単なる情報提供の場にとどめず、顧客との継続的な関係を築くプラットフォームに進化させたいと考えています。

加えて、すでに活用しているSiteMiraiZのMA(マーケティングオートメーション)機能も、シナリオやウェブ接客などを含めてさらに活用の幅を広げていきます。エートゥジェイのサポートを受けながら、より高度なデータ活用を進めていくことで、営業とデジタルがシームレスに連携する仕組みを定着させたいと思っています。

これからも「Webを動かすことでDXを前進させる」という考え方のもと、SiteMiraiZを軸に継続的な改善を続けていく予定です。

最後に、SiteMiraiZを導入検討している企業様へアドバイスをお願いします。

実際に導入してみて感じたのは、SiteMiraiZは“CMSを入れる”だけのツールではなく、DXの土台を一緒に作っていく仕組みだということです。私たちのように、営業活動が属人的になっていたり、デジタル活用がこれからという企業ほど、その価値を実感できると思います。

特にエートゥジェイさんは、こちらの課題や考えをうまく言語化できない時でも、丁寧に引き出して一緒に整理してくれるパートナーです。「とりあえずサイトを作る」という関わり方ではなく、「自社の戦略をどう実現するか」という視点で伴走してくれたのが本当に心強かったです。

また、直感的に操作できる管理画面や、国産CMSならではの安心感も大きなメリットだと感じています。運用を進める中で、自社内でコンテンツ作成も内製化でき、ウェブ広告から新製品特設ページへの誘導や、記事の更新頻度や質の継続的な改善を実施できるようになり、PDCAを回せるようになったことでスピードもコストも大きく変わりました。

もし「Webをどう活かせばDXにつながるのか」と悩んでいる企業があれば、まずは自社のビジネスを理解してくれるパートナーと出会うことが第一歩だと思います。その点で、SiteMiraiZとエートゥジェイさんの支援はとてもおすすめです。

2025年10月30日時点

76年のものづくりに、デジタルの推進力を。伝統と革新をつなぐ日本化成のDX第1歩を読み解く